考古年代
旧石器時代:打製石器の使用。人類史の99%以上。
中石器時代:細石器(=小型の剥片石器)の使用。(鏃や槍先に使用)
新石器時代:摩製石器,農耕・牧畜開始以降
人類の由来には多地域進化説とアフリカ単一起源説がある
A.人種:身体的特徴による分類
(毛髪,皮膚etc)
ネグロイド (黒色人種)
コーカソイド(白色人種)
モンゴロイド(黄色人種)
B.民族:文化的特徴による分類
(言語・宗教・週間etc)
C.語族:共通言語から発生した同系統の言語グループ
インド=ヨーロッパ語族
(英語,独語,仏語,伊語,ギリシア語,ペルシア語,ヒンディー語etc)
アフロ=アジア語族の
セム語派
(アッカド語,バビロニア語,アラム語,フェニキア語,ヘブライ語,アッシリア語)
オリエント:日の昇る所の意
灌漑農業,神権政治
①メソポタミア地方:開放的地形
→豊かさ求めて戦争多発
②エジプト地方:閉鎖的地形
→ヒクソス除いて常時平和
シリア・パレスチナ:地中海左岸。「肥沃な三日月地帯」
・メソポタミア
シュメール人の都市国家
Ex.ウル,ウルク,ラガシュ
アッカド人がアッカド王国建国
サルゴン1世が初のメソポタミア統一
ウル第3王朝建国 シュメール人最後の王朝
メソポタミア全域を支配
バビロン第1王朝(古バビロニア王国)
都:バビロン
・アムル人(セム語系)が建国
・ハンムラビ王のとき,ハンムラビ法典の制定
"目には目を歯には歯を",同害復讐法の原則
but…身分により刑罰が異なる
ヒッタイト王国に滅ぼされる
ヒッタイト人がアナトリア(小アジア)に建国。
メソポタミアに侵入,バビロン第1王朝滅亡後,
シリア・パレスチナ地域を巡りエジプト新王国と抗争(カデシュの戦い)
・鉄器と車輪の軽量化・馬引き戦車による機動力
But…ヒッタイトはメソポタミアに興味を示さず,
北部はミタンニ王国,南部はカッシート朝(バビロン第3王朝)に。
◆メソポタミアの文化
・楔形文字(粘土板):シュメール人が発明,オリエント諸民族に普及。
ベヒトゥーン碑文をもとにローリンソンが解読に成功(1847)
太陰暦:月の満ち欠けを基準に。(1年=354日,3年に1度閏月を追加)
1週7日制,60進法,占星術(天文学)
「ギルガメッシュ叙事詩」:ウルクの王の冒険物語。ノアの方舟のモデルとされる。
・多神教の神殿をジッグラト(聖塔)の上に建設
シリア・パレスチナ地方
エジプト・メソポタミアの中間にあった。
この地方はヒッタイトとエジプト(新王国)が争った(カデシュの戦い)。
海の民の襲撃後,セム語系3民族が台頭
アラム人
・シリアのダマスクスを中心に,内陸中継貿易で
アラム語は西アジアにおける国際商業語となる
・アラム文字はヘブライ文字,アラビア文字,ソグド文字,
ウイグル文字,モンゴル文字,満州文字のもとに
フェニキア人
・現在のレバノン海岸に多数の都市国家を建設
例:シドン,ティルス,ビブロス…エジプトからパピルスを積出し
・地中海貿易を独占し,地中海沿岸に植民市を建設カルタゴ等
・フェニキア文字が交易を通じギリシア人に伝わり,
後のギリシア=アルファベットの起源となった。
ヘブライ人
・パレスチナに定住し,エジプトにも移住したが,
ファラオの圧政に苦しんでいた
・出エジプト
モーセに連れられ脱出
途中シナイ山で十戒を授かったとされる
・パレスチナにヘブライ王国成立
イェルサレムにヤハウェの神殿建設
→最盛期は2代ダヴィデ王,3代ソロモン王。
ソロモン王死後,
イスラエル王国(→アッシリアによって滅亡)と
ユダ王国
(→新バビロニア王国により滅亡)に分裂
約50年にわたるバビロン捕囚
解放後,神殿を再興しユダヤ教確立
・唯一神ヤハウェ,偶像崇拝の禁止
・十戒の遵守(ヤハウェとの契約)
・選民思想(契約を守るユダヤ教徒のみが救われる)
・破滅から救う救世主メシアの待望
・教典は「旧約聖書」
しかし…
①ローマ帝国が第1次ユダヤ戦争で神殿破壊
第2次ユダヤ戦争にも敗れ,世界中に離散(ディアスボラ)
②ヨーロッパ(キリスト教)では差別と迫害(キリスト殺し)
③二次大戦中にはナチスドイツによるホロコースト
戦後,ユダヤ人はパレスチナにイスラエル建国
→パレスチナ問題の原因に
アッシリア王国がオリエント初統一
・セム語系アッシリア人が北メソポタミアに建国
・一時ミタンニ王国に服属するも,独立後に征服活動開始
・👑アッシュル=バニパル王のとき全盛
ニネヴェに大図書館建設(といっても粘土板の倉庫)
過酷な政治が原因で反乱頻発し,崩壊
四王国時代
リディア王国:小アジア(アナトリア)南西部
サルデスを都とし,インド=ヨーロッパ語系が建国
・世界最古の金属貨幣
メディア王国:イラン高原
エクタバナを都とし,インド=ヨーロッパ語系が建国。
新バビロニア王国:メソポタミア・シリア・パレスチナ地域
バビロンを都とし,セム語系カルデア人が建国
・ネブカドネザル2世がユダ王国を征服
バビロン捕囚(BC586~538)
エジプト王国
アッシリアの弱体化に伴い独立し,都をサイスとする
アケメネス朝ペルシア
服属異民族に寛容な統治を行う
インド=ヨーロッパ語系イラン人(ペルシア人)がメディア王国を滅ぼし独立(BC550)
・👑初代キュロス2世「解放王」リディア王国,新バビロニア王国を征服後
バビロン捕囚のヘブライ人解放
・👑2代カンビュセス2世
エジプト征服でオリエント再統一
・👑3代ダレイオス1世
エーゲ海からインダス川までの大帝国建設
20州に分けてサトラップ(知事)を任命
「王の目」「王の耳」という監察官に監視させる
王の道(都のスサ~サルデス)と駅伝制を整備
ペルセポリスの建設(後,アレクサンドロスにより破壊される)
フェニキア人,アラム人の保護による税収確保
・ペルシア戦争(ギリシア諸ポリスとの戦争)
・ゾロアスター(拝火)教
善の神アフラ=マズダと悪の神アーリマン
世界終末時に「最後の審判」
マケドニア・ギリシア連合軍を率いたアレクサンドロス大王が
アケメネス朝ペルシアを滅ぼす(BC330)