だに・すら・さへ | だに:せめて~だけでも すら:~さえ さへ:~までも Ex.一目だに見ん,夢のみに見てすら忘し 手に取れば袖さへ匂ふ |
のみ | ①限定:~だけ ②強調:ただ~ばかり,特に~ |
ばかり | ①程度:~くらい,~ほど(ころ) ②限定:~だけ Ex.一寸ばかりなる人 |
し(も) | 強調:特に訳さない Ex.とりたててはかばかしき後見しなければ ※他の語との誤用注意!!! |
は・も | 現代語と同じ |
ぞ・なむ | 文末は連体形になる ①強調:特に訳さない ②文末の強調(ぞ):-だ,-だぞ |
こそ | 文末は已然形 ①強調:特に訳さない ②逆接:-けれども |
や・か | 終止+や,連体+か。文末連体形。 ①疑問:-か ②反語:-か,いや-ない "や"は確認で用いる事が多い |
やは・かは | ①反語:-か,いや-ない ②疑問:-か |
な | 終止形+な。 禁止:-するな |
(副詞な)-そ | な+連用形+そ。柔らかい禁止:どうか-してくれるな |
ばや | 未然形+ばや。 自己の願望:-たい(比較的実現可能) |
なむ | 未然形+なむ。 他に対する願望:-してほしい |
(てorに)しか(な)=7通り | 連用形+てしかな等。 自己の願望:-したいものだ(比較的実現不可能) |
(も)がな,もが(も) | 体言や形ずの連用形,一部の助詞+もがな。 事・物の実現に対する自己の願望:-があればなあ -たらなあ,-てほしい |
か(なorも) | 体言・連体形+かな。 詠嘆:-だなあ,-ことよ |
な・かし | な:詠嘆-だなあ,-ことよ かし:念押し-よ,-ね |
よ・や・を | ①詠嘆・呼びかけ:-よ,-ことよ ②強調(を):訳さない ③整調(や):訳さない |
敬語のポイント | ①誰が当事者?→筆者と対者 ②訳し方 尊敬語:お-になる -なさる 謙譲語:お-申し上げる お-する 丁寧語:-です/ます/ございます |
いたし(痛,甚) | ①(身体的)痛い,苦しい ②(心理的)つらい,せつない ③心苦しい,いたわしい ④("いたく"の形で)ひどく ⑤(④に打消を伴い)たいして~ない Ex.いたく寒からず |
はかる(計,量,謀) | ①測定する,計算する ②計画する,企てる ③だます,たばかる ④相談する ⑤推測する ⑥機会をうかがう |
上達部(かんだちめ・べ) | 公卿。摂政をはじめとした高官及び三位以上の貴族。 |
わぶ("わびし"の動詞化) | ①気落ちする,困惑する,思い悩む ②落ちぶれる ③世俗を離れ,閑雅な生活を楽しむ ④許しを請う,わびる ⑤(他の動詞について)~しかねる Ex.慰めわびて,共に泣き給ふ =慰めかねて,一緒にお泣きになる |
はかなし | "はか"は向かうべき対象の意。 "はかどる","はかばかし","はかなし"は目当てがない状態 ①頼りない,心細い ②もろい,呆気ない ③むなしい,無益だ ④ちょっとした ⑤幼い |
おぼゆ | ①思われる,想い浮かぶ ②わかる,覚える ③似ている Ex.顔におぼえられる所あり。 |
そこ | ①其処,そちら,その点 ②そなた,あなた |
奉る | ①物や使者を与える・送る意の謙譲語 ②"着る"の謙譲語。お召しになる ③"飲む","食う"の尊敬語。召し上がる ④"乗る"の尊敬語。お乗りになる Ex.皇子をとどめ乗りて =お残し申し上げて |
いぶかし | ①気がかりだ ②見たい,聞きたい,会いたい ③不審だ,疑わしい |
とぶらふ(訪,弔) | ①訪問する ②見舞う ③尋ね求める,調べる ④弔問する,供養する |
ありがたし(有難し) | ①滅多にない,まれだ ②生きていくのが難しい ③類ないほど優れている ④尊い,畏れ多い ⑤感謝の意を示す。ありがたい |
ねむ(⇔も)ごろなり | ①丁寧になさる,心を込めて,熱心なさる ②好意をもつさま。親密なさま |
ゆめ(努,勤)≠dream | ①(禁止を伴い)決して~するな 絶対に~するな ②(打消を伴い)まったく~ない Ex.ゆめうれしからず |
心にくし | (原義)はっきりしないもの。底知れない物に関心を持ち, 憧れるか不安を抱く心持ち。"憎い"とは無関係。 ①上品で奥ゆかしい, 心引かれる感じだ。 ②物事がはっきりしない。 ③なんとなく恐ろしい,不安だ |
密かなり(みそかなり) | ①ひそかな様。 人に知られない様。 |
やうやく(やうやう) | ①次第に,だんだん。 ②ゆっくりと。 ③やっとのことで。 ④もはや |
やがて | ①その時のまま,引き続いて ②すぐに ③とりもなおさず ④間もなく |
何ゾ~スル | 何ぞ~する | 何を~する |
安クンゾ~スル | 安くんぞ~する | どうして~する |
何為レゾ~スル | いづれぞ~する | どうして~するのか |
何ヲ以テ~スル | 何を以て~する | どうして~するのか |
何ヲカ~スル | 何をか~する | 何を~するのか |
誰カ~スル | 誰か~する | 誰が~するのか |
孰レカ~スル | 孰れか~する | どちらが~するのか |
何レノ時二カ~スル | 何れの時にか~する | いつ~するのか |
安クニカ~スル | 安くにか~する | どこに~するのか |
何レノ処二カ~スル | 何れの処にか~する | どこに~するのか |
有リヤ諸 | 諸有りや | これは事実か |
~スル乎 | ~するか | ~するのか |
~何如 | ~何如(いかん) | ~はどのようであるか |
~如何セン | 如何せん(いかん) | ~はどうすればよいか |
~何ゾ也 | ~何ぞや | ~はどうしてか |
~誰ゾ也 | ~誰ぞや | ~は誰か |
~幾何ぞ | ~幾何ぞ(いくばく) | ~はどれくらいか |
~スヤ不ヤ | ~すや不や(いなや) | ~するか,どうか |
~スヤ未ヤ | ~すや未(いま)だしや | ~したか,まだか |
何ゾA之Bスルヤ | 何ぞAのBするや | どうしてAがこのようにBするのか |
豈二~セン哉 | 豈(あ)に~せんや | どうして~するだろうか |
安クンゾ~セン哉 | 安くんぞ~せんや | どうして~するだろうか(TP62参照) |
五十歩百歩 | 本質的には大差が無い事 |
塞翁が馬 | 吉凶は予測できないという事 |
四面楚歌 | 周囲を敵に囲まれ,孤立する事 |
守株 | 古い習慣・方法に囚われ,融通が利かない事 |
助長 | 力を加えて成長を助ける事 |
水魚を交わり | 親密な交際 |
推敲 | 詩や文章の表現を何度も考えて最適なものにする事 |
杜撰 | 誤りが多く,いい加減な事 |
蛇足 | 余分な付け足し |
知音 | 心の通じ合った友 |
朝三暮四 | 目先の利益に囚われ,同じ結果になるのに気づかない事 また,人を騙す事 |
登竜門 | 立身出世のための関門 |